ハワイに来ると、多くの人がまず心を動かされるもののひとつが、この心地よい風ではないでしょうか。
それは、ここに長く暮らしている人たちにとっても同じです。
ハワイを吹き抜けるトレードウィンド(貿易風)は、一年を通して私たちの暮らしの中にあり、爽やかな風を運んでくれます。
けれど、ときに風や雨はまったく違う表情を見せます。
今年もハワイでは、激しい風や雨によって、多くの人が不安や困難を体験することがありました。
世界を見渡しても、自然災害をはじめ、自分にはどうすることもできないように感じる出来事がたくさん起きています。
そんな時、
「世界ではこんなに大変なことが起きているのに、自分のことだけをクリーニングしていていいのでしょうか」
と聞かれることがあります。
私自身も、今回ハワイで起きた出来事をクリーニングしていく中で、昔、私にホ・オポノポノを教えてくれたモーナ・ナラマク・シメオナの言葉を思い出しました。
「自分自身を見つめなさい」
「外でどんなことが起きたとしても、まずは自分の内側を見つめなさい」
彼女は、繰り返しそう話していました。
私は毎日、天気をクリーニングしています。
「天気をクリーニングするって、どういうこと?」
と思うかもしれません。
もちろん、空や雨や風そのものを変えようとしているわけではありません。
クリーニングするのは、いつも自分自身です。
朝、目を覚まして窓の外を見た時。
青い空を見て、嬉しくなることがあります。
曇り空を見て、なんとなく気持ちが沈むこともあります。
雨を見て、
「今日は嫌だな」
「予定が狂ってしまう」
「また雨なの?」
そんな思いが現れることもあります。
では、その「どんよりした気持ち」は、曇り空が私たちに与えたものなのでしょうか。
天気そのものが、私たちの心を形づくっているのでしょうか。
ホ・オポノポノでは、私たちの体験を形づくっているのは、自分の中にある記憶だと教えられます。
空が灰色であることと、その灰色の空を見て私の中に何が起きるのかは、同じことではありません。
同じ雨を見ても、憂鬱になる人もいれば、ほっとする人もいます。
同じ風を感じても、心地よいと感じる時もあれば、不安を覚える時もあります。
その時に自分の中で起きていること。
そこに、クリーニングするものがあります。
私は曇り空を見ながら、
「この空を体験している私の中で、今、何が起きているのだろう」
と自分自身に戻ります。
そして、大きな出来事を前にした時も同じです。
「この出来事を体験している私の中で、今、何が起きているのだろう」
怖さ。
怒り。
無力感。
悲しみ。
誰かを責めたい気持ち。
何かをしなければならないという焦り。
それらを良いもの、悪いものと判断する前に、まず、自分の中で起きていることに気づく。
そしてクリーニングする。
それが、私にできることです。
問題が大きいか、小さいかは関係ありません。
日常の小さな不快感であっても、自分には到底解決できないように見える出来事であっても、その体験の中には、必ず自分自身がいます。
だからこそ私は、外で起きていることを前にした時、まず自分自身を見つめます。
それは、外で起きていることを無視するということではありません。
目の前の現実から離れるということでもありません。
むしろ、自分の記憶の反応だけで世界を見るのではなく、今ここで本当に必要なことを受け取るということです。
心地よい風に包まれて幸せを感じている時も。
灰色の空を見て気持ちが沈んでいる時も。
自分にはどうすることもできないような出来事を目の前にしている時も。
外で何が起きているかを見る前に、まず、自分の中で何が起きているのかを見てみる。
「自分自身を見つめなさい」
モーナが何度も伝えてくれたその言葉に、私は今も戻ります。
毎朝、今日の天気を見るところから、私は記憶から自由になることができます。
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